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Park-PFI事業によって大幅リニューアル、新しい名古屋の顔となった「Hisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク)」

愛知県名古屋市の中心に位置する栄地区には南北約2キロにも及ぶ広大な公園、久屋大通公園があります。
この久屋大通公園の北側約1km部分が、名古屋市が策定した「栄地区グランドビジョン」に基づき、Park-PFI事業によって大幅リニューアルされ、2020年9月18日に園内にHisaya-odori Park(ヒサヤオオドオリパーク)」が開業しました。
リニューアル前の久屋大通公園は、多くの木々に覆われやや鬱蒼とした雰囲気もありましたが、現在は、緑を残しながら開放的でとても気持ちの良い空間になっています。

リニューアル前の久屋大通公園

パークマネジメントを推進ーPark-PFI(パーク・ピーエフアイ)事業とは

平成29年の都市公園法改正により新たに設けられた、飲食店、売店等の公 園利用者の利便の向上に資する公募対象公園施設の設置と、当該施設から 生ずる収益を活用してその周辺の園路、広場等の一般の公園利用者が利用 できる特定公園施設の整備・改修等を一体的に行う者を、公募により選定 する「公募設置管理制度」のこと。

※国土交通省 都市公園の質の向上に向けた Park-PFI活用ガイドライン
https://www.mlit.go.jp/common/001197545.pdf

公共施設である公園に、民間企業の力を活用してカフェや売店などを設け、得た収益で公園の整備などを行うことで、より魅力的な場所にしていこうという取り組みです。いま注目される「パークマネジメント(公園経営)」を後押しする制度のひとつです。

目的別にゾーニングされた広場

公園は大きく4つのゾーンに分かれています。
百貨店などが集まる地下鉄栄駅側には「ミズベヒロバ」「メディアヒロバ」の2つの広場があり、発信性の高い店舗などが並ぶシンボリックなゾーンとなっています。
駅から離れ、落ち着いた雰囲気の北側には「ケヤキヒロバ」「シバフヒロバ」があり、よりカジュアルで日常的にゆっくり過ごせるゾーンになっています。

引用:三井不動産プレスリリースより

特に象徴的な2つの広場「ミズベヒロバ」と「ケヤキヒロバ」をご紹介

名古屋のシンボルテレビ塔が映える広場「ミズベヒロバ」

ミズベヒロバには、名古屋のシンボルの1つでもある180mもの高さがあるテレビ塔があり、その目の前には水盤があります。水盤には逆さ富士のようにテレビ塔が映り、多くの人がそのシーンを写真に収めていました。
このミズベヒロバ周辺には、COACHやポロラルフローレンなどグローバルブランドを中心に、発信力の高い店舗が並んでいます。公園の中にブランドショップが店舗を構えるなど、今までの公園にはなかった新しい組み合わせです。
2020年10月のレポートでご紹介した「MIYASHITA PARK(ミヤシタパーク)」は、商業施設の上を繋ぐように公園が広がっていましたが、Hisaya odori-parkは公園の中に店舗が散りばめられているという印象でした。

昼と夜で雰囲気がガラッとかわるテレビ塔前、ミズベヒロバにて

日常を過ごす場にも、イベントスペースにもなる「ケヤキヒロバ」

テレビ塔からさらに北に進むと、大きな芝生のスペースが広がっています。一番奥には天狼院書店が店舗を構えており、店舗の前にはブックスタンドを設置するなど、公園と店舗との間には、境界線を感じられません。芝生の上でのヨガなど朝活の場として利用したり、マーケットのようなイベント会場にもなるようです。

訪れた日はちょうど、SOCIAL TOWER MARKETというイベントが行われていました。
フードや雑貨、古本屋などバラエティに富んだショップがソーシャルディスタンスを保ちながら約70軒並び、買い物を楽しむ人や芝生に腰を下ろしてくつろいでいる人など、それぞれ思い思いの時間を過ごされていました。

地下街との接続広場もにぎわいの中心に

Hisaya-odori Park の地下には、地下鉄駅を有する大きな地下街(商業施設)が広がっています。
その接続広場も、今回のリニューアルでにぎわいを生む広場に様変わりしました。大型LEDモニターも設置され、今後は地域情報を中心に、ニュース・情報コンテンツを発信し、パブリックビューイングなどのイベント展開なども行う予定だとか。
この日はステージが組まれ、コンサートが行われていました。

コンサート本番中は撮影禁止のため、準備中の写真を撮影

名古屋中心部の人の流れを変える公園に

今回のリニューアルで様変わりしたHisaya-odori Parkは、歩きたくなる公園、ゆっくり時間をすごしたくなる公園に生まれ変わりました。
数年前までは栄地区の百貨店が立ち並ぶエリアが賑わいを見せていましたが、公園に足を伸ばす人が増え、明らかに人の流れが変わっています。
人々の日常に刺激やくつろぎを与える、“ハレ(非日常)”にも“ケ(日常)”にもなれる公園になったように思います。
公園がリニューアルしたことによって、今後の栄地区周辺のまちづくりがとても楽しみです。

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