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コロナ対策で注目!各地で進む道路(歩道)活用の取り組み|事例紹介

新型コロナウイルス感染症対策として、主に飲食店を対象とした道路(歩道)を活用したオープンカフェの取り組みが全国に広がっています。
店内の「3密」を回避しつつ、新しい生活様式の定着と経済活動の維持を図るものです。

新型コロナウイルス感染症のための道路占用特例の対応状況(令和2年7月1日時点)
国土交通省 https://www.mlit.go.jp/road/sisaku/senyo/covid/09.pdf

上記の取り組みは、2020年6月5日に国土交通省から出された道路占用許可の緊急措置、ならびにそれを受けた各自治体での緊急措置によるものです。
国道、都道府県道、市区町村道など道路管理者により対応は異なるため、各道路管理者がどのような基準を定めるのか、またどのような協力関係があるかが鍵となります。
歩行者の通行スペースとして、幅員2m以上確保しなければならないなど、実際に行うとなると対象となる道路(歩道)は限られてしまいますが、今まではハードルが高かった活動を可能にする大きな出来事です。
(道路占用の基礎知識についてはこちら

この緊急措置のほかにも、実は以前から全国各地でいろいろな形で道路活用は行われています。
今回の記事では、緊急措置以前から行われていたユニークな取り組みについてご紹介します。

広幅員歩道を活用したオープンカフェ「日本大通りオープンカフェ」

日韓ワールドカップが開催された2002年の道路再整備により、幅員13.5m(植樹帯3.6m含む)という広幅員の歩道が整備されました。
広幅員歩道を整備するだけでなく、質の高い景観と風格のある賑わいづくりを目的にオープンカフェが始まりました。

まずは社会実験を行い、本格的な実施方法を検討しましたが、道路使用許可・道路占用許可には厳しい規制があり、オープンカフェを本格的に継続して運営していくため、地元と行政で新しい仕組みが考えられました。
2006年に「日本大通り活性化委員会(※)」が発足し、横浜市と委員会の間で「日本大通り活性化事業に関する基本協定書」を締結することで、オープンカフェ営業希望店舗から依頼を受け、委員会がまとめて道路使用許可と道路占用許可の手続きを行うことで、オープンカフェの実施が許可されています。
(※沿道で店舗や事業所を営む有志により設立された会)

都市再生整備推進法人の指定を受け、道路占用許可の特例制度を活用した第1号案件「すわろうテラス」 北海道札幌市

2011.10の都市再生特別措置法の改正を契機に、同年12月に札幌大通まちづくり株式会社が札幌市から「都市再生整備推進法人」の指定を受けました。
国道 36 号札幌駅前通歩道部分に設けられたのが「大通すわろうテラス」です。

道路占用許可の特例制度を利用しており、国道に常設の商業施設を置くのは全国初の事例。テラス部分とコンテナショップから成り、民間に貸し出して運営されており、カフェや軽食販売、アートワークの展示・物販をはじめ、企業プロモーションなど、様々な用途で用いられています。

都市計画道路の暫定利用広場「青の広場」 愛知県瀬戸市

都市計画道路事業の用地として行政が取得した場所の暫定利用の事例です。
都市計画道路は、その完成までに非常に長い時間がかかるものです。権利者との交渉・協議を重ね、行政が少しずつ道路予定地の用地を取得していきます。先行して取得した用地は、駐輪場などとして利用されることはあるのですが、フェンスで囲まれるだけで活用されない場合が多いものです。

この例では「青の広場」と名前が付けられ、都市計画道路の事業着手までの期間、市が実施するイベントの会場として利用されています。

出典:六古窯WEBサイト

地下工事のための入り口跡地の活用「JUNGLE難波」 大阪府大阪市

最後にご紹介するのは、三方を道路に囲まれた島状の歩道空間の活用事例です。
元々ここは地下工事(共同溝)のための立坑が設けられ、工事用のスペースとして利用されていました。
工事の完了を前に、大阪国道事務所が大阪市浪速区に話を持ち掛ける形で道路空間活用の道を探り、民間から道路活用のアイディア募集を行い、最終的には公募という形で事業者を選定しました。
コンテナによる飲食店、BBQテラスとして活用されており、ビルと道路に囲まれたまさに都会のど真ん中で食事が楽しめるユニークな空間になっています。

これからの道路活用の動向も要チェック

このように、まだまだ特例的なものではありますが全国各地で道路(歩道)を活用したにぎわい創出活動が行われています。東京の都心部だけではなく、地方都市においても公共空間の活用は重要なテーマです。
社会として新しい生活様式と付き合っていく中でも、今回の緊急措置に象徴されるように、今後も道路や公共空間を工夫して使う取り組みは加速していくことでしょう。
地域での活動を考える際にも、新しいやり方のヒントになるのではないでしょうか。

(記載ない場合、画像出典は編集部)

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