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小田急電鉄が考える、新宿西口エリアのまちづくり

小田急電鉄と聞いてどんなことが思い浮かびますか。小田急電鉄さんは、日本一のビッグターミナル新宿からはじまり、CMでおなじみの人気温泉地箱根に向かうロマンスカー、人気観光地の江の島等の魅力的なエリアを沿線に持っている鉄道会社です。そんな小田急電鉄さんの本社があり本拠地でもある新宿駅西口、このまちでの取り組みについてお話をお伺いしてきました。

新宿西口エリアを盛り上げる若手の二人

今回話を聞かせてくださったのは、新宿西口エリア全体の活性化を担う新宿プロジェクト推進部に所属する渡邉宗大さん(写真:左)と両金亜樹さん(写真:右)のお二人。小田急電鉄さんの本拠地である新宿西口エリアを盛り上げる活動についてお話をお伺いしました。渡邉さんは昨年2017年から、両金さんは2年前の2016年から新宿プロジェクト推進部に配属され、新宿西口エリアを盛り上げるために様々な活動を展開しています。

新宿西口エリアの魅力のひとつ、新宿中央公園

新宿駅西口周辺は昼夜絶えず多くの人が行き交い、小田急百貨店をはじめ複数の商業施設や、外国人観光客にも人気の大型家電量販店や居酒屋等の飲食店やホテル等が多く集まっていますが、駅から10分ほど歩くと新宿副都心と言われる高層ビル群が現れ都庁が見えてきます。「新宿中央公園」はその都庁に隣接した場所にありますが、ここまで足を延ばしたことがある人はそう多くはないかもしれません。

新宿中央公園はかつて淀橋浄水場だった場所に整備され、戦後は新宿副都心計画の一環としてこのエリアに働くひとたちの憩いの場として整備されました。新宿区立公園では最大を誇る約8万㎡にも及ぶ敷地の中には、芝生広場やちびっこ広場、エコギャラリー新宿、フットサルコート等と様々な空間・施設があります。周辺で働くサラリーマンはもちろん、周辺マンション等に住む親子が遊ぶ場所・犬の散歩ルート等、日常使いされている場所にもなっています。また、お花見や忘年会等も行われているそうで、周辺のひとたちにくつろぎを与える場所になっています。

この「新宿中央公園」を、新宿プロジェクト推進部は新宿西口エリアの貴重な地域資源と捉えています。「この公園自体そもそも知らないひとも多く、知っているひとでもブルーシート等のネガティブな印象を持つ人が多いかもしれません。ですが、新宿にいるとは思えない、広く緑豊かな公園です」と渡邉さんは話をしてくれました。

高層ビルに囲まれた、野外シアター誕生まで

都会のオアシスである新宿中央公園を活用し、新宿西口エリア一帯のにぎわい創出を模索した結果、スタートさせた施策があります。それは、新宿中央公園の水の広場で夏の時期に開催している野外シアター「Screen@Shinjuku Central Park 」です。

このイベントが始まったきっかけは、新宿中央公園の指定管理者の自主事業の一環として夏の期間、涼めるイベントとして2013年から開催している飲食とアルコール、ジャズを楽しめるイベント「イブニングバー」だったそうです。小田急電鉄さんから新宿中央公園の管理者である新宿中央公園パークアップ共同体代表・一般社団法人公園財団に初の試みとなる屋外シアターのイベントを持ちかけ、新宿中央公園パークアップと協業するかたちで2016年7月に初開催になったのです。

「高層ビルを背景に、ビル群を見上げながら映画を見ることができるシチュエーションは、西新宿エリアならではの魅力」と渡邉さんは言います。「野外シアター実施1年目となる2016年は、その西新宿ならではのシチュエーション、高層ビルにマッチするということにこだわって上映作品を選び抜きました」。そのテーマ設定の通り、上映された作品は都会が舞台となる“スパイダーマン”や、“ザ・ウォーク”、“未知との遭遇”の3作品が上映されました。

2016年のイベントが好評を得たことから、2017年の開催に結び付きました。2年目はイベント規模や場所を拡大、新宿中央公園の野外シアターだけに留まらず、新宿の新たな楽しみ方を提案する食べ歩き・飲み歩き等が楽しめるイベントも加わり、「新宿シネマ&バルWEEK」として1週間開催しました。映画をひとつのきっかけとして、新宿中央公園やサザンテラスのことを知ってもらいたいという想いもあって、新宿駅直結の新宿サザンテラスでの上映会、また風物詩として浴衣の着付け、打ち水等様々なイベントが開催されました。

好評を経て、連携広がる野外シアターイベント

3年目となる2018年は、引き続き「新宿シネマ&バルWEEK」を開催、エリア内の連携が広がっていくことを感じたイベントになったそうです。連携のひとつは、地元商興会が初出店をしてくれたことでした。イベント当初は様子見でだったそうなのですが、丁寧にコミュニケーションを取りつつ参加の打診をし続けた結果、商興会の参加が適ったそうです。「一緒に汗をかいて体感することで、いいイベントだねと商興会の方に言ってもらえました。単純にお願いするだけではなく、参加したくなるような取り組みにしていくことが大事だと感じました」と渡邉さんは嬉しそうに話をしてくれました。

もうひとつは、「一般社団法人新宿副都心エリア環境改善委員会」との連携です。この委員会は西新宿地区全体での取り組みによる課題解決や都市間競争力の向上を目指し民間企業十数社で構成されている組織で、西新宿エリア歩道等の公共空間にベンチやテーブルを設置するなど、シェアラウンジと位置付けた活動を主に行っています。今年は、野外シアターから派生し、「西新宿超高層ビル SHORT SHORTS シアター」というプログラムで、オフィスビルの共有空間や公共空間を活用した映画上映が実施されました。「イベント主旨に共感してもらえてうれしい、今後も徐々にゆるやかな連携をしていけたら」と両金さん。今後映画を切り口に新宿西口エリアの随所で映画上映が行われ、一体的なイベントが可能になれば、更なるエリアのイメージアップも期待でき、今後の展開が楽しみになります。

また今回のイベントはSNSでも拡散され、ワーカーだけではなく、学生・地元のファミリーも多く参加してくれたそうです。ワーカーが多い西口エリアに、SNSをきっかけに学生が来街するきっかけとなったことは、今後の情報発信方法のヒントになりそうです。

「小田急電鉄は創業から90年、まちの発展と共にあり、新宿への想い入れは負けないと思っています。今後も新宿と一緒に成長していきたい」と渡邉さん、「新宿はインバウンド滞在が日本で一番のまち、今年のイベントでも外国人の方がふらっと立ち寄る姿も多く見られました。浴衣の着付けなど、日本体験ができる場にもしていきたいです」と両金さんも熱が入ります。「小田急電鉄はこの新宿西口と共に育ってきました」という言葉のとおり、このエリアに対するおふたりの強い想いが伝わってきました。この野外シアターイベントを起点に、新宿西口エリアに新たなイメージがつくられ、ワーカーだけではなく、学生、インバウンド等多くの方が楽しめるまちになっていくことを感じられたインタビューとなりました。

小田急電鉄株式会社 プロジェクト推進本部 新宿プロジェクト推進部 渡邉宗大さん(左)、両金亜樹さん(右)

渡邉さんのご経歴
SC事業部(SC管理・開発)⇒総務部(法務・リスク管理)⇒新宿プロジェクト推進部(新宿西口再開発・エリアマネジメント担当)

新宿西口で好きなポイント
A.超高層ビル群を一歩抜けると、古き良き心地よい街が待っているところが好きです。

現在興味を持って取り組んでいること
A.新宿中央公園を核として地域の方々(公民産学)との繋がりを広げ、みんなで新宿をよりよい街に!というムーブメントを起こしたいと思っています。

これから新宿西口がどんなまちになって欲しいですか?
西新宿の人々が口を揃えて「西新宿っていいよ!」と発信している。他の街にいる人が、「西新宿っていいらしいね!」「西新宿っていいよね!」と囁いている。自然とみんなが西新宿を好きになっている。そんなまちにできたらと考えています。

会社名:小田急電鉄株式会社
住所:東京都新宿区西新宿1丁目8番3号
HP:https://www.odakyu.jp/company/

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