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「リアルの賑わいはオンラインに移行するのか?」アフターコロナのまちと賑わいを考える対談シリーズvol.01

こんにちは、エリマネこ編集部の五月女です。アフターコロナ(まちづくり4.0)を見据え、先進的な取り組みをインタビューしながら、「アフターコロナのまちと賑わいを考える」対談シリーズがスタートしました。今回第一弾として、イベント・コミュニティ管理サービスの提供を手掛けるPeatix Japanの藤田祐司さんをゲストに、「リアルの賑わいはオンラインに移行するのか?」というテーマで、お話をお伺いしました。

Peatix Japanは、コロナ渦中で次々とイベントがオンライン化していく潮流を受け、Peapodなどの動画生配信や積極的な支援や仕組みづくりに取り組んでいます。今回のゲストである、Peatix Japan藤田さんの個人ブログでも、「オンラインイベントの可能性とコミュニティが今取るべき動き」 といった記事を出すなど、企業としても個人としても、情報発信のスピード感もとても早く、新しい取り組みにもチャレンジしようという姿勢が伺えます。

本メディア運営会社であるクオルとしても、これまでリアルで開催してきた地域イベントのあり方を考え直すとともに、今後のまちの賑わいづくりの形を模索しています。そのヒントを探るべく、数々のイベントと地域の賑わいづくりを仕掛けてきたクオル代表の栗原知己が、藤田さんと今オンラインで起きていること、これから必要なことを対談しました。(進行:エリマネこ編集部・田村康一郎)※本記事はサマリーとなりますので、対談全体は動画もご覧ください!

コロナショックとオンラインへの動き、Peatix Japanのこれまでの取組み

Peatixは元々テレワークなどを取り入れていたため、新型コロナウイルスによる社会全体の働き方の流れについては特に違和感のないものだったといいます。
しかし、事業の軸となるイベントの公開数は月間1万件を超えていたのですが、大型イベントの相次ぐ中止や延期を皮切りに、3月頭から1ヶ月ほどで半分以下に落ち込んだそうです。状況が悪化するにつれて、チームはよりスピード感を増して情報収集やオンラインツールの実験等に取り組んでいきました。それによってノウハウを蓄積し、さらにイベント主催者へのノウハウのレクチャーの成功もあって、たったの2%だったコロナ以前のオンラインイベント率から、今では95%まで伸びたそうです。(5%のリアルイベントは未来に開催予定のもの)

オンラインイベントはリアルの代替じゃない、別物である

藤田さん「オンライン化の動きとして、当初ビジネス関連のリアルイベントが実施困難ということで、元々用意していたコンテンツをオンラインに応用した流れがありました。しかし、ただの応用であれば、競合はYouTube動画配信コンテンツになってしまう。オンラインイベントの肝は、リアルタイムで参加している視聴者をどう巻き込んでいくかにある」

という藤田さん

オンラインイベントの数が増加した時期に起きた現象を分析としたところ、生活の一部として「ながら聞き」や、無料イベントをはしごする方も多くなったそうです。オンライン化したことで、参加のハードルが下がったものの、会場があるリアルイベントと違って、参加者が離脱しやすい点は、主催者としては難しいところです。オンライン参加での集中力は限られており、60分頃を超えるとイベントの参加者数が約6割に減少することもあるそう。オンラインイベントは、コンテンツで引きつける力がより必要なようです。

リアルイベントが実施できなかった代替案としてオンラインイベントを実施するのではなく、オンラインとオフラインは別ものであるという認識する必要があります。また、配信中にコメント投稿を促し、投稿コメントを配信中に取り上げるなど、双方向のコミュニケーションを注力しつつ、オンラインの特性を生かした工夫が重要です。

左上から時計回りにクオル栗原、MC田村、グラフィックレコーディング、Peatix藤田さん(今回はグラフィックレコーディングを同時に進行したので、記事文末に掲載します。)

自ら動いて、周りを焚き付けるのが一番早い

オンライン化の波は早いが、世代によってはイメージが湧きづらい部分もあるため、リスクと捉えられることもあるようです。実際にクオルでもイベント自粛から3ヶ月以上経過した時点で、オンラインでイベントを実施できていないエリアが多いこともあり、「世の中のスピード感と反して、コンサバティブな性質や文化などは未だ根付いているような印象を受けます」とクオル栗原。 それに対して、藤田さんは実績をもとにこう語ります。

藤田さん「ショーケースのようにイベントやPeapodのような動画生配信を実施し、示していく動きをしています。配信している様子を見てもらうことが一番早い。」

オンラインとオフラインのミックスイベントがこれからのニュースタンダードに?

藤田さん「世の中が落ち着いたとしても、元通りにならないでしょう。オンラインは集客力が強くて、時間と場所を飛び込える良さがある。また、メッセージや活動が届きやすいため、今年の秋頃には、オンラインとオフラインをミックスされるようなイベントも増えていくでしょう」

と予想する藤田さん。

地域性とオンラインが繋がる―オンライン化を生かした地域イベントの可能性

地域のイベントがオンライン化する可能性を、藤田さんは予見しています。

藤田さん「主催者のローカルコミュニティが色濃く映し出される。例えば、渋谷のローカルコミュニティが主催したオンラインイベントは渋谷の色がつくことも。まだ表現されていない、まち独自のオンラインイベントが重要になっていき、ローカル性が高くリアルでもフィットしたイベントはオンラインでもフィットしていく。」

これに栗原もこう応えます。

栗原「リアルイベントはよりローカル性が意識され、マイクロコミュニティ型のイベントも流行っていく。さらには壁紙背景や方言を取り入れるなど、地域性を加えていくことも大切。」

今後のオンラインイベント進化の手がかり、鍵となるものは?

栗原「オンラインイベントはまだまだ可能性がある。そのためにはプロデュース力を磨き、コピペではなくしっかりと演出や地域性を付け加えていくことで、よりイベントの価値を高めることができる」

栗原さんはこう語りつつ、エリマネこで実施したまちづくり4.0のアンケートを紹介しました。
これは藤田さんの実感にも合うようです。

藤田さん「オンラインイベント参加者の母数は増えている。オンラインでは全国各地のイベントに参加できることが、増える理由の一つとなっている。また、オンラインイベントでも交流したいニーズはあるので、偶然の出会いをオンラインイベントで作り出すことに今後はチャレンジしたい。」

エリマネこのアフターコロナのまちづくりについての意識調査の結果より

今回の対談についてはグラフィックレコーディングにまとめましたので、ご覧ください!

グラフィックレコード by 中尾 仁士さん

高画質でご覧いただく場合はこちら(PDFファイルが開きます)

対談を終えて

「リアルの賑わいはオンラインに移行するのか?」という問いに対して、対談の中でまだまだ可能性が詰まっていることが感じられました。今後全てのイベントが完全にオンラインに移行する可能性は低いと思いますが、オンラインとリアルそれぞれの価値がミックスされて、新しい形として進化していきそうです。オンラインツールも日に日に増えていっているようですので、エリマネこでもいろいろな発信ができればと考えております。
オンラインではなかなか表現しにくい交流や体験をどうプロデュースをしていくのか、Peatix Japanはもちろん、クオルの取り組みにもご注目ください!

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