突然ですが、最近池袋エリアを歩いたことはありますか?
数年以上ぶりに池袋を訪れた方は、もしかするとまちの姿が変わってきたことに気づいたのではないでしょうか。
エリアの変化を象徴するのが、相次いで整備された複数の公園です。それぞれが魅力的な公園ですが、さらにそれらをリンクさせながら、その他池袋を拠点とする商業施設等も連携し、池袋の新しいイメージを描き出す取り組み「IKEBUKURO HANA CIRCLE PROJECT(イケブクロ ハナ サークル プロジェクト:通称ハナサクプロジェクト)」が行われました。
池袋の変化をさらにスケールアップさせる取り組みについてレポートします。
花とみどりにあふれた池袋を目指して
ハナサクプロジェクトは、池袋駅周辺の公園や商業施設で「花とみどり」をテーマにし、体験型ワークショップや、花や関連商品の販売・展示、花の種プレゼントを行う企画で、2021年5月~6月にかけて初めて行われました。
折しも会期に緊急事態宣言が重なったため、ワークショップやライブ演奏など見送らざるを得ないコンテンツもありましたが、エリア内で計15のスポットや商業施設が協力する取り組みでした。(コンテンツ詳細はこちら)
行政としてもSDGsの推進に力を入れる豊島区内において、新しいイメージをエリア一体として発信するとても意欲的な取り組みです。
「何度でも訪れたくなるまちづくり」を目標に掲げる本イベントは、かつては雑然としたイメージが強かった池袋に、実は自然との接点や癒しを感じられる多くのスポットがあることを気づかせてくれるものでした。
複数スポットがつながることで高まる「エリア」の魅力
ハナサクプロジェクトのポイントのひとつは、池袋駅周辺で近年整備された魅力的な公園や、代表的な商業施設などをつなげることで、それらがまとまった「エリア」として新しいイメージや価値観、楽しみ方を打ち出している点といえるでしょう。
池袋では2016年の南池袋公園を皮切りに、2018年の中池袋公園、2019年の池袋西口公園のリニューアル、そして2020年のIKE・SUNPARK(イケ・サンパーク)開設と、複数のプロジェクトが推進されてきました。また、これらのスポットをつなぐIKEBUS(イケバス)も運行開始されたことで、個々の魅力をより広がりのあるエリアとしての魅力に発展させるフェーズに入ったのです。
このような豊島区が力を入れてきたハード整備を活かしながら、エリアの民間事業者が主体となって池袋の新しいイメージを発信していくソフトの取り組みが、今回のハナサクプロジェクトなのです。
産官学連携で実現した広域プロジェクト
エリア単位で新たな取り組みが実現できた背景には、もうひとつのポイントがあります。それは、エリア内の商業事業者をはじめとした複数の民間企業や豊島区、大学がタッグを組んで実施している点です。
下のリストのように多くのメンバーが参加しているのは、それぞれがエリア一体となったイメージ発信に意義を感じているからこそでしょう。
プロジェクトメンバー
池袋ショッピングパーク/IKEBUS/池袋パルコ/キュープラザ池袋/サンシャインシティ/自由学園明日館/西武池袋本店/東急ハンズ池袋店/東京第一友の会/東武百貨店 池袋本店/Hareza池袋/㈱婦人之友社/立教大学/WACCA IKEBUKURO IKE・SUNPARK【としまみどりの防災公園】(㈱日比谷アメニス)/池袋西口公園(GLOBAL RING CAFÉ)/中池袋公園((一社)Hareza池袋エリアマネジメント)/南池袋公園(Racines farm to park)
後援
豊島区/豊島区観光協会/スターツ出版㈱(OZmall)
この中でプロジェクトのまとめ役となったのが、サンシャインシティです。なぜ同社はこのような取り組みを始めたのか、そしてこれをきっかけにどのような池袋の姿を描いているのか? 担当者に聞いてみました。
サンシャインシティは40年以上もの間、池袋というまちで「多くの人に訪れていただきたい」という思いを持ち、活動してきました。そして今、より一層「まち」やそこで過ごす「人」に、居心地の良い空間を提供したい、愛着を持ってもらえるまちにしたいという思いが強くなっています。
池袋は大きな商業施設に加え、地域で活躍されているプレーヤーの方も数多くいらっしゃいます。社会環境が大きく変わっている今こそ、皆さんで手を取り合い、何度でも訪れたくなるまちを目指したいと考えました。
様々な事業者や主体がいる池袋でそれぞれが目指す方向を共有して力を合わせることで、エリアの持つポテンシャルがより効果的に発揮されていくのではないでしょうか。
訪れるたびに進化を感じられるエリアに
エリア内のスポットがつながり、関係者もつながる池袋。今後もエリア全体を使った活動の広がりが楽しみです。進化を続けるこのエリアでは、訪れるたびに新しい魅力に出会えるのではないでしょうか。
ハナサクプロジェクトも、またぜひ開催してほしいですね。