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なぜ道路に建物を建ててはいけないの?エリマネ的道路建築術

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みなさんは道路のことをどれだけ知っていますか?

当たり前のことではありますが、普段みなさんが目にしている歩道や車道などの道路の上には建物を建てることはできません。道路は交通や移動のための空間でならないという法律があります。例外として派出所や電話ボックスは設置可能(道路法第32条)とされています。派出所は法律には明記はされていませんが、「その他これらに類する工作物」という扱いとなります。

(道路の占用の許可)
第三二条 道路に次の各号のいずれかに掲げる工作物、物件又は施設を設け、継続して道路を使用しようとする場合においては、道路管理者の許可を受けなければならない。
一 電柱、電線、変圧塔、郵便差出箱、公衆電話所、広告塔その他これらに類する工作物
二 水管、下水道管、ガス管その他これらに類する物件
三 鉄道、軌道その他これらに類する施設
四 歩廊、雪よけその他これらに類する施設
五 地下街、地下室、通路、浄化槽その他これらに類する施設
六 露店、商品置場その他これらに類する施設
七 前各号に掲げるものを除く外、道路の構造又は交通に支障を及ぼす虞のある工作物、物件又は施設で政令で定めるもの

道路法第4条には下記に記載されている通り、民間の施設は建てることができません。

(私権の制限)
第四条 道路を構成する敷地、支壁その他の物件については、私権を行使することができない。但し、所有権を移転し、又は抵当権を設定し、若しくは移転することを妨げない。

道路の上にカフェやコンテナショップ?道路の上に建設した2つの事例

近年、道路内に民間の建物を建築して運営している事例が現れています。北海道札幌市にある札幌大通りには「大通りすわろうテラス」があります。コンテナショップやデッキスペースがあり、この場所を借りてプロモーション活動なども可能な施設です。

都心の事例として、新虎通りにある「旅するスタンド」。新虎通り一帯にある複数のショーウインドウのようなお店たちのことです。旬の食やアイテムが置いてある小さなポップスタンド”旅するスタンド”、厳選した各地の素材を楽しむ”旅するカフェ”、日本全国の特産が購入できる”旅するストア”など、コンセプトやテーマに合わせ、道路の上にお店やカフェを出しています。

左:大通りすわろうテラス・右:旅する新虎マーケット

エリアマネジメントを活用し、道路の上ににぎわいをつくる

もちろん、どこでも誰でも許可が下りるわけではありません。特例道路占用区域内において、地元のまちづくり組織が都市再生特別措置法に基づいて道路法第32条の占用許可を受けて設置しています。地元のまちづくり組織は、「大通りすわろうテラス」では札幌大通りまちづくり株式会社、「旅するスタンド」は一般社団法人新虎通りエリアマネジメントがそれぞれ許可をとっています。

条件として、①歩道の幅が十分にあること、②建物を建てても通行の妨げにならないこと、③都市再生特別措置法に基づく特例道路占用区域の指定を受けた範囲内であること、④道路管理者(行政)や警察との協議を経て認められたものです。ではなぜ、特例許可を得てまでこのような取り組みが行われているのでしょうか。

やはり道路ににぎわいを創出するのが目的だと考えられます。新虎通りは、道の幅が40mもあるような道路です。これだけの幅があると、道路で分断されているような印象を受けてしまいそうですが、実際はどうではありません。人が歩いても楽しい・にぎわいのある道路にするために道路内建築が作られたのでしょう。新虎通りでは、オープンカフェにも取り組んでいて、同じく道路でのにぎわい創出に一役買っています。

道路の活用に関して、今までは法律の壁がありできなかったことが、少しずつ特例として認められるケースが現れてきています。それ以外にもオープンカフェ、パークレット(車道などにウッドデッキなどでスペースをつくり、憩いや賑わいの場を創出する空間)など、実際に事業として行われているものから社会実験まで様々な試みが行われています。今後もまちづくりに関わる法制度も交えながらご紹介していきます。

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