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パナソニックが仕掛ける新しいまちづくり戦略とは

今週のまち時事ネタは、2018年5月23日にリリースされた「パナソニックが、寺院を拠点としたまちづくり・ひとづくり活動に協力」についてご紹介します。

パナソニックが仕掛ける新たなまちづくり戦略

パナソニックといえば日本を代表する大手電気メーカーですが、普段私たちが目にするだけでも住宅、家電、パソコンなどBtoCやBtoBなど多岐に渡ります。しかし電機メーカーとしての顔を持ちつつ、2017年7月、渋谷区に「次の100年を築く」をコンセプトに、ロフトワークやカフェ・カンパニーと一緒に「100BANCH」をつくりました。1階はカフェスペース、2階は様々なプロジェクトが同時多発的に展開するプロジェクトメンバーのためのワークスペース、3階はパナソニックが次の100年を創り出すためのコラボレーションスペースを設けるなどの機能をもたせ、まちの拠点から新しいイノベーションを生み出そうと力をいれているのです。
2018年3月には横浜市綱島のパナソニック工場跡地にスマートタウン「Tsunashima SST」をオープンさせ、慶應義塾大学の学生寮や野村不動産のマンションなど企業・大学・住民が一体となったタウンマネジメント活動に助力をしています。

パナソニックは自分たちの取り組みをまちづくりソリューションとうたい、渋谷の再開発から東北の復興支援など、幅広い分野においてもパナソニックが長年蓄積してきた技術をデータを駆使し、総合力でまちづくりや暮らしづくりに役立てています。そんなパナソニックが次に着目したのは寺院を拠点としたまちづくり・ひとづくり活動を全国の展開している寺子屋ブッダです。

パナソニック株式会社 エコソリューションズ社(以下、パナソニック)は、寺院を拠点とした”まちづくり・ひとづくり活動”を全国の寺院とともに展開する、一般社団法人 寺子屋ブッダの活動に賛同し協力します。
近年、地域コミュニティは、高齢化、過疎化など、さまざまな課題を有しています。一方、古くから地域の中心にあったお寺には、地域コミュニティの「場」としての新たな期待が集まっています。そのような中、パナソニックは、お寺を地域コミュニティの場とし、まちづくり・ひとづくりを担う僧侶をサポートするプロジェクト「寺子屋学」に対し、人が集う場としてのお寺のあかり空間ソリューション、各種設備に関する情報を提供します。

人が集まる場を、より居心地のよい場所にするためのパナソニックのソリューション提供

普段から馴染みのある寺院は、コンビニの拠点数を比較するとコンビニよりも2万5,000軒も多い7万7,342軒存在するそうです。駆け込み寺という言葉が存在する程、何か困ったことがある時に助けを求めてとりあえず駆け込む場所としても地域の認知度や親しみは根付いています。新しい拠点をつくる一方で、昔からある建物に対してソリューションを提供することで、より地域に必要なコミュニティづくりにおいて大きなサポートともいえるでしょう。
また、全国各地の寺院を拠点に暖かみのある照明とデザインを提供することによって、より人が集まりやすく居心地のよい場所にすることでパナソニックの技術を浸透させるという意味でもよいPR効果にもなりそうです。

パナソニックは、この「寺子屋学」プロジェクトの「お寺スペース・リノベーション」の分野で、人が集う場として、あかりによる省エネ、安全、快適を実現するソリューションを提供します。また、設備や建物の老朽化、防災対策などの課題を持つ寺院に対して、各種設備の情報を提供し、コミュニティの拠点として求められる機能の拡充に貢献します。

だからこそ面白いまちづくり

エリア開発やまちづくりを主導していくのは主にデベロッパーとも言われますが、最近ではエリアマネジメントを前提としたスマートタウン「Tsunashima SST」のように産学連携のようなそれぞれが強みを持ち寄ったまちづくりも増えてきています。また小さい拠点でも企業や個人が参入する機会が増えて、個々の拠点発信の面白い取り組みを実施され、個性豊かなプレイヤーやステークホルダーが生まれます。こうした人やまち、情報をマネジメントしていき、エリアを運営していくのがエリアマネジメントの醍醐味であり、今後もまちづくり業界には面白い企業などの参画・協力することにより、これからのまちづくりやエリアマネジメントに大きな変革をもたらすことを期待します。

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