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空間デザインブランドparkERs(パーカーズ)IoTを取り入れたBtoB向け室内緑化オートメーション管理システム「Indoor Park モニタリングシステム」を開発しました

フラワーショップ「青山フラワーマーケット」を運営する株式会社パーク・コーポレーション(本社:東京都港区、代表取締役 : 井上 英明)の空間デザインブランド「parkERs(以下、パーカーズ)」(https://www.park-ers.com/)は、いままで困難といわれてきたBtoB向け室内緑化のオートメーション管理システム「Indoor Park Monitoring System(インドアパーク モニタリングシステム)」(特許出願中)を開発し、この度「point 0 marunouchi(ポイントゼロ マルノウチ)」(https://www.point0.work/)に導入いたしました。図1: Indoor Park Monitoring System

■「Indoor Park モニタリングシステム」開発の背景

世界的にも植物を取り入れた空間は、オフィス、集合住宅や商業施設を中心に増えています。特にオフィスのように1日のうちの長時間を過ごす空間には、公園のように「人が本能的に快適と感じる植物のある空間(バイオフィリック デザイン)」へのニーズが年々高まっています。しかし、通常オフィスや商業施設などの室内緑化の植栽はレンタル扱いであることが多いため、植物の数と植栽維持管理費(レンタル費用)が比例して増えていき、設計をして植物を多く取り入れても月々のランニング費用を圧迫してしまい、縮小または撤去されることも多くありました。

「人も植物も育つ空間づくり」を実現してきたパーカーズは、この業界の常識を少しずつ打破してきました。しかし、より植物のある空間を身近にするために、カメラやセンサーで土壌水分や室温などを計測し、そのデータをもとに給水を自動化して遠隔で操作するシステムを探求してきました。

そして2年の研究期間を経て、植栽維持管理の負担を軽減し、お客さまが求める維持管理のニーズに応じて費用の選択肢の幅を広げることができる、IoTを取り入れたオートメーション管理システム「Indoor Park モニタリングシステム」を開発。この度7月に開業した未来のオフィス空間「point 0 marunouchi」に実装しました。

■「Indoor Park モニタリングシステム」の特徴

農業では自動潅水(給水)と連動したセンシング管理は当たり前のテクノロジーですが、オフィスのように多くの人がいる広い屋内においては「人が快適な環境」を維持することが最優先されます。さらに、多品種の観葉植物を育成・管理するには専門的な知識を持つスタッフの経験値が必要であるため、BtoB向け室内緑化において自動潅水(給水)のセンシング管理は不確定要素が多く、困難とされてきました。しかし、いままでパーカーズが蓄積してきた「デザイン性」×「専門性」(専門チームのノウハウ)に加え、このシステムの導入により、

  1. 植物のあるデザイン性の高い空間
  2. 人が求める快適で心地よい植物のある環境
  3. 月々の植栽維持管理(ランニング)費用の軽減

が同時に実現し、人と植物が共存する「公園のような心地よい室内空間」がより取り入れやすくなります。

「Indoor Park モニタリングシステム」では、室温、湿度、土壌温度、照度、土壌酸度、画像などをセンサーやカメラで観測し、そのデータをクラウド上で管理します。それらのデータとモニタリングした植物に応じて、自動潅水(かんすい)システムと連動して給水をします。同時に、植物の状態を遠隔からパーカーズの専門スタッフがリアルタイムでデータとモニタリングしている植物の状態をPCや端末から管理。最適なタイミングで最適量の給水ができるよう微調整していきます。さらに、今後はその蓄積されたデータを分析し、自動潅水(給水)の精度を上げていきます。

図2: 管理画面イメージ

■導入のメリット

「Indoor Park モニタリングシステム」は室内緑化の自動潅水(給水)システムに止まらず、このシステムを導入することでお客さまが求める植栽の維持管理サービスのニーズ(レベル)に応じて、人件費・環境整備の両方の角度から適正な植栽管理費を算出し、費用の選択肢が増えることが最大の特徴です。

図3: フローイメージ

図4 : サービスイメージ

空間デザインと植物のプロの両方がデザインするパーカーズの特徴をいかして、デザインをする前から環境を測定し、植物がよく育つ環境から厳しい環境までエリアごとに育成の難易度に応じてランク付けをした上で設計します(図:イメージ①参照)。よく育つエリアは維持管理費が下がり、育ちにくいエリアは手間がかかる分高くなるなど、費用が単純に植物の種類と数だけではなく環境指数が費用試算の要素として計算します。さらに、管理画面を通して専門スタッフとの遠隔コミュニケーションも可能になるので専門的な知識のないお客さまによるメンテナンスを希望する場合の精度もあがります(図:イメージ②参照)。

「Indoor Park モニタリングシステム」を導入いただくことで、「デザイン性」と「快適性」を保ちながら、お客さまが求めるサービスに応じて月々にかかる費用と人的負担を選択することが可能になります。

■東京大学との共同研究について

「Indoor Park モニタリングシステム」では、室内緑化のためのIoTシステムの提供にとどまらず、東京大学大学院農学生命科学研究科助教 内田圭先生ご協力のもと蓄積されたデータの分析も進めていきます。

室内空間において、生体データと環境データを生態学的な分析方法を用いて関連性を導き、その分析データを活用して室内緑化空間をランク付け、植物の維持管理の難易度を明確にし、それに伴うより適正な維持管理費用の試算が可能になります。その結果、いままで専門的な知識のあるプロの経験値と勘が頼りだった植物の育成ノウハウの精度がさらに高まり、可視化された情報として共有され、人的・経済的負担を軽減しながら「デザイン性」と「快適性」を保つことができるようになります。

  • <共同研究者からのコメント:東京大学大学院農学生命科学研究科 内田圭先生>

生態学では「生き物と自然環境」や「生き物と生き物」の多様な生き物がどのように共生しているのか、その複雑な関わり合いを追究しています。今後は、室内環境においても人間と植物がお互いに快適な環境の中で共生し、その結果どのような相乗効果が生まれるのかを考える時代が来ています。
今回の取り組みがきっかけとなり、室内環境における人間と植物の在り方についての最適解を得ることができ、人間と植物がより身近で生活する日常が生まれることを期待しています。

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「Indoor Park モニタリングシステム」は、給水を全自動化して「人と植物の距離」を遠ざけることを目的としたシステムではありません。より多くの人と植物との距離が自然と縮まり、触れる機会が増えることで植物のある空間の効果を最大限に享受できるシステムを目指しています。今後は、これをベースにお客さまのご要望に応じて植物に触れながら「植物を育てる」という体験を通してコミュニケーションを促すサービスへと展開していく予定です。

パーカーズは、こうした新たな取り組みを通して「公園のここちよさ」を感じる “場” をデザインし、竣工後も植栽の維持管理という枠に収まらない、「人と植物のある豊かな空間と時間」をご提供する、幅広いサービスづくりを目指していきます。

■point 0 marunouchi(ポイントゼロ マルノウチ)

所在地:東京都中央区丸の内2-5-1 丸の内二丁目ビル4F
ホームページ: https://www.point0.work/

■parkERs(パーカーズ)とは

パーカーズ(parkERs)は、2013年7月に設立された㈱パーク・コーポレーションの空間デザイン事業部。ブランド名の通り、「日常に公園のここちよさ」を提案すべく、商業施設や住宅、公共施設などの空間プランニング・デザイン設計や施工、オリジナル家具の開発を行ってきました。事業の幅も年々広がっており、新築分譲マンション開発、オフィスデザインをはじめ、JR新山口駅の壁面緑化、「茨城県フラワーパーク」のリニューアルプロジェクト(2021年春竣工予定)を手がけるなど、堅調に増収増益を遂げています。

「屋内緑化コンクール」(農林水産省後援)でも5年連続で受賞、関わった4つのプロジェクトがグッドデザイン賞2018を受賞。さらに台東区と取り組んでいる東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けたマラソンコースにおける花と緑のおもてなしプランが公益財団法人都市緑化機構の「おもてなしの庭賞」、新山口駅の壁面緑化が「国土交通大臣賞」を受賞するなど、国内からだけでなく、海外からの問い合わせや視察希望も増えています。

ホームページ:https://www.park-ers.com/
公式Instagram:@parkers_official
公式note:https://note.mu/parker_official

■会社概要

名称  : 株式会社パーク・コーポレーション http://www.park-corp.jp/
代表者 : 代表取締役 井上 英明
本社  : 〒107-0062 東京都港区南青山5-1-2 5F
設立  : 1988(昭和63)年12月24日
資本金 : 2,000万円
ブランド:フラワーショップ/ Aoyama Flower Market http://www.aoyamaflowermarket.com
       フラワースクール/ hana-kichi http://www.hana-kichi.jp
     カフェ/ Aoyama Flower Market TEA HOUSE http://www.afm-teahouse.com
     空間デザイン/ parkERs http://www.park-ers.com
     BtoB / Aoyama Flower Market ANNEX http://annex.aoyamaflowermarket.com/

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