ポスト・コロナ時代における新たな丸の内仲通りのあり方を4つの観点で検証/2021年8月2日(月)~9月12日(日)
大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり3団体(*1)のNPO法人大丸有エリアマネジメント協会と一般社団法人 大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会および三菱地所株式会社は、「Marunouchi Street Park 2021 Summer」を8月2日(月)~ 9月12日(日)の期間に丸の内仲通りにおいて実施します。
*URL:https://marunouchi-streetpark.com
(左・中央)「Marunouchi Street Park 2021 Summer」イメージパース、(右)通常時の丸の内仲通りの様子
「Marunouchi Street Park」は、2019年からスタートした、丸の内仲通りの今後のあり方や活用方法を検証する社会実験です。これまで、丸の内仲通りに天然芝を敷いた緑あふれる公園空間を創出し、通りの役割や季節ごとの可変性を探ってまいりました。今年度は春、夏、冬の3回の実施を予定しており、4月に実施した「Marunouchi Street Park 2021 Spring」に続き、より歩行者に開かれた「“人”中心の道路」を目指して、様々な側面からの検証を進めていきます。
大丸有(大手町・丸の内・有楽町)エリアのホテルや企業である「東京ステーションホテル」「ザ・ペニンシュラ東京」「パレスホテル東京」「丸ノ内ホテル」「東京會舘」をはじめ、同エリアでグルメを提供するお店の味が期間ごとに展開され、手軽に楽しむことができます。
また、今回は4つの実証実験を実施します。➀人々の滞留状況・属性・行動等の変化について観測する「来街者の人流」計測、②エリアの就業者に「Marunouchi Street Park 2021 Summer」で働いてもらい、都心部の緑豊かな屋外空間で働くことの快適性・生産性・健康効果等を計測する「就業者の快適性」計測、③緑を整備した時の酷暑環境の改善効果を検証する「温熱環境」計測、④降雨の有無や強さを250m格子で30分先まで毎分更新で予測し情報提供する「気象予測情報提供」について実験を行います。
社会実験の場として挑戦し続ける大丸有地区では、本実験を通じて新たな丸の内仲通りのあり方を検証していきます。
(*1)「一般社団法人 大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会(大丸有協議会)、NPO法人 大丸有エリアマネジメント協会(リガーレ)、一般社団法人 大丸有環境共生型まちづくり推進協会(エコッツェリア協会)」の3団体は連携して大丸有地区のまちづくりを推進しています。
- 実施概要
【名称】
Marunouchi Street Park 2021 Summer
【実施日時】
2021年8月2日(月)~9月12日(日)10:00~22:00
※最終日は20:00まで ※24時間車両交通規制実施
【実施場所】
丸の内仲通り(丸の内パークビル、丸の内二丁目ビル、丸の内ビルブロック)※以下地図をご参照ください。
【主催】
Marunouchi Street Park 2021 実行委員会(NPO法人 大丸有エリアマネジメント協会/一般社団法人 大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会/三菱地所株式会社)
【後援】
千代田区(予定)
【URL】
https://marunouchi-streetpark.com
実施の様子(2021年4月実施時)
- 「Marunouchi Street Park 2021 Summer」の実施場所について
下記MAPの赤枠内となります。
- 実施内容
「つながろう、夏のストリート」をテーマにエリアを構成し、コロナ禍における安心・安全を重視しながら、文化・地域・人とのつながりを意識し、来街者にリゾートを想起させる空間を提供します。SDGs・アートを取り入れたスペースや屋外空間での就労、DXを活用した実証実験など、大丸有地区のまちづくりテーマに合った要素も加えた空間づくりを行います。
<新型コロナウイルス感染症対策>
安全に過ごしていただくため、「Marunouchi Street Park」内ではアルコール消毒の設置や、スタッフによる簡易清掃をこまめに実施します。加えて、来街者の人流計測から得たデータを、混雑度MAPとして特設ウェブサイト上でリアルタイム公開します(人流計測実験については下記参照)。
●丸ビル前ブロック:Sports & Relax
屋外で体を動かしリフレッシュしていただくエリアです。フェアウッド杉材のカウンターに囲まれた卓球スペース「ピンポンカウンター」や、手軽に運動を楽しめるバランスボールを設置。また通りに敷かれた雑草の上には、寝転んでリラックスできる「ゴロゴロネット」も設置します。ブロックの南側では、企業のプロモーションに使用できるスペースも設け、通りを訪れる人々に新たな価値を提供します。
●丸の内二丁目ビル前ブロック:Enjoy Eating Out
ブロックの南北にそれぞれ設けられるアート・飲食スペースでは、隣接レストランの屋外客席の展開に加え、アーティストが期間を通して制作活動を行ない、来街者は食事を楽しみながらアート作品が創られていく空間を共にすることができます。また、アーティストが中に入り込んで制作活動を行なう「アーティスト in Box」や、訪れた人誰もが弾くことのできるストリートピアノなど、都心でアートを感じられる仕掛けを豊富に提供します。
●丸の内パークビルディング前ブロック:PARKcation
草原と浜辺をイメージしたワークプレイスを展開するエリア。皇居外苑北の丸公園に植生する武蔵野由来の雑草をイメージした「草原のワークプレイス」や、SDGs・エコツーリズムの先駆けである沖縄の珊瑚砂を使用した「浜辺のワークプレイス」で、「PARKcation」を体験可能。芝生や雑草を敷きつめつつ、春の実施と同様に歩行通路も確保し、誰でも通行できる設計としています。通常の椅子やテーブルに加え、どなたでも気軽に使える「だれでもベンチ」「だれでもカウンター」など、様々な種類のくつろぎスペースを提供します。また当ブロックでは、木の香りのドライ型ミストが設置され、暑い日でも涼しく快適な空間になっています。
- 実証実験
①「来街者の人流」計測
<期間>
2021年8月2日(月)~ 9月12日(日)※平常時との比較のため、7月19日(月)から計測を一部実施。
<内容>
2020年夏の人流計測の際に使用した3Dレーザーセンサーからカメラへ切り替えることによって、緑化による滞在人数や歩行速度の変化だけでなく、人々の属性や行動の多様化についても検証。また、取得した人流データは来街者もリアルタイムに混雑度を把握出来るように、「Marunouchi Street Park」ホームページ上に可視化。
※詳細リリース:https://www.mec.co.jp/j/news/archives/mec210726_marunouchi_street_park_verification3.pdf
②「就業者の快適性」計測
<期間>
2021年8月16日(月)~20日(金)、 8月23日(月)~27日(金) <10日間>
<内容>
働き方改革に伴うリモートワークの推進により、人々が働く場所を自由に選ぶ時代となったこと、またコロナウイルス感染拡大によってオープンエア空間のニーズが高まっていることから、今後は屋外空間も働く場所の選択肢として選ばれるようになると考えられる。今回は「Marunouchi Street Park 2021 Summer」を1つのワークプレイスとして捉え、参加者の方々に実際にここで働いていただき、Webアンケート調査や心拍数等の生体計測を通して、都心部の緑豊かな屋外空間で働くことの快適性・生産性・健康効果等を検証。
※詳細リリース:https://www.mec.co.jp/j/news/archives/mec210726_marunouchi_street_park_verification3.pdf
③「温熱環境」計測
<期間>
2021年8月16日(月)~27日(金) <2週間>
<内容>
天然芝の敷設により地表面を緑化した時の酷暑環境改善効果を計測するとともに、既存の街路樹や夏の期間に設置するドライ型ミストの影響についても調査。また、「Marunouchi Street Park」内の特徴の異なる多数のスポット(日当たりの有無、緑化の有無、ミストからの遠さ等)で気温計測を行い、場所の特性に応じた温熱環境を把握するほか、計測した気温をリアルタイムで「Marunouchi Street Park」のホームページ上に可視化。
※詳細リリース:https://www.mec.co.jp/j/news/archives/mec210726_marunouchi_street_park_verification3.pdf
④気象予測情報提供
<期間>
2021年8月2日(月)~ 9月12日(日)
<内容>
気象の直前予測によるリスク回避や屋外空間の更なる活用のため、「Marunouchi Street Park」のエリア内において降雨の有無や強さを250m格子で30分先まで毎分更新で予測します。予測情報は運営者が活用するだけでなく、来街者等エリアで過ごされる方々にも環境データを活用した快適な外歩きWEBサービス「TOKYO OASIS」を通じて提供し、気象予測情報の提供が行動変容にどのようにつながるかを検証。
※詳細リリース:https://www.mec.co.jp/j/news/archives/mec210726_marunouchi_street_park_weather.pdf
- 【ご参考】環境データを活用した快適な外歩きWEBサービス「TOKYO OASIS」の再始動について
Green Tokyo研究会(*2)(事務局:一般社団法人 大丸有環境共生型まちづくり推進協会)では、快適な外歩きを提案するWEB サービス「TOKYO OASIS」を社会実験として7月26日(月)より大丸有地区にて再始動します。今夏の再始動では、昨夏のサービス利用者の声を踏まえ、(1)座れる場所の表示、(2)一本一本の樹木情報の表示、(3)30分先までの降雨予測、(4)3種類のルート検索(日なた/日陰/最短)の4つの新しい機能を追加します。利用者の声の収集・分析を継続しながら、まちと人をつなげ、新たなまちの魅力や価値の発見を通じて、持続可能なまちづくりを目指していきます。
なお、本サービスの「OASIS SPOT(=快適に過ごせる場所)」の一つとして「Marunouchi Street Park 2021 Summer」を紹介します。(URL:https://tokyooasis.com)
※詳細リリース:https://www.ecozzeria.jp/TOKYOOASIS_20210726.pdf
(*2)Green Tokyo 研究会:「緑」「GIS」「都市気象」「グリーンインフラ」に関連する民間企業や行政間等の連携により、都市環境の総合的な評価システムのプラットフォーム構築を目指している
- 【ご参考】丸の内仲通り 「ドライ型ミスト」の取り組みについて
丸の内仲通りでは、暑さ対策、及び、環境に配慮しながら街としての快適性向上を図ることを目的として、「ドライ型ミスト」を実施しています。「ドライ型ミスト」を活用した取り組みとしては、2018年夏に丸の内ビル及び丸の内パークビル前歩道(各約100m)にて実証実験を実施しており、その結果冷却効果を確認できたこと、また大丸有地区内の就業者や来街者から総じて好評であったことを踏まえ、引き続き大手町仲通りまで拡大して実施するものです。
なお、本年度は環境に配慮し、ドライ型ミスト運用にかかる電力はグリーン電力を用いて実施いたします。
実施期間:2021年7月1日(木)~9月5日(日)(予定)※一部は8月末で終了
実施場所:丸の内仲通り・大手町仲通り沿い街路樹(対象物件19棟、総延長約1,337m)
過去実施時の様子(ドライ型ミスト)
- 【ご参考】大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり3団体について
大手町・丸の内・有楽町地区は、公民協調によるサステイナブル・ディベロップメントを通じて、約120haのまち全域で「新しい価値」「魅力と賑わい」の創造に取り組んでいます。
大丸有まちづくり協議会を中心に公民でまちの将来像を合意し、リガーレが賑わいや都市観光を促進、エコッツェリア協会が社会課題の解決や企業連携によるビジネス創発を具体化しています。
- 丸の内エリアのまちづくりコンセプト:「丸の内Reデザイン」
三菱地所は、2020年以降の丸の内エリア(大手町・丸の内・有楽町)におけるまちづくりを「丸の内NEXTステージ※」と位置付け、“人・企業が集まり交わることで新たな「価値」を生み出す舞台”を創造していきます。「丸の内Reデザイン」はその実現に向け、まちづくりのあり方から変えていくコンセプトワードです。
※始動リリース: https://www.mec.co.jp/j/news/archives/mec200124_marunouchinext.pdf
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