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地方自治体における地域コミュニティ情報の収集・分析・共有支援システムの研究開発をスタート

地域特性やソーシャル・キャピタルを可視化して地域でまわすPDCAサイクル

一般社団法人地域社会活性化支援機構(東京都千代田区 代表理事 御園愼一郎)は地方自治体における地域コミュニティ情報の収集・分析・共有を支援するシステムの研究開発を開始し、内閣府の地方創生推進交付金を受けて三重県いなべ市が実施する事業のシステムを開発・提供しました。今後はシステムの汎用性や利用性について改善をして、他の地方自治体への横展開を推進する予定です。■ 背景と目的

地方自治体には健康やスポーツ、教育、ボランティア活動をはじめとして、地域づくりに関連する豊富なデータが存在し、常に新たなデータが収集されています。一方で、そうしたデータを集計、分析し、実際の施策に役立てていくことはこれまであまり行われてきませんでした。単純に集計や分析に手間がかかったり、データが世代や分野ごとに各部署に分散して相互接続性が無く、まとめて分析することが難しかったりするためです。収集したデータを行政の施策立案等に活用するためには、データを分析し、わかりやすく加工・表出する(=可視化する)ことが求められていると考えられます。データを可視化し情報を共有することで、課題の所在が分かり、個々の取り組みの結果が分かりやすくなります。健康づくりや地域づくりに率先して取り組んでいる地域住民の活動を促すことも想定されます。

地域コミュニティがその特性に応じて、自律的かつ持続的にソーシャル・キャピタル(地域のつながり)を高めていくためには、地域を軸としてデータを集約することが不可欠です。我々は、自治体内の行政区や校区ごとに課題を設定して、地域コミュニティごとに様々な活動が展開されるような情報環境の構築に寄与していきたいと考えています。

■ システム概要

システム概要

システム概要このシステムは幼年期、少年期、青年期、壮年期、中年期、高年期の各世代の行政データ・アンケートデータを収集するデータ基盤を有します。データを収集する際には既存システムから出力されたデータを利用します。それらのデータはデータ形式も多種多様であり、標準的なフォーマットが規定されていないことも多いですが、このシステムではデータを世代横断的に分析可能な形式に変換するデータ基盤によって、多種多様なデータ群からデータ分析が可能となります。データ分析には「元気カルテ」と「元気マップ」の2つのアプリケーションがあります。これらのアプリケーションを利用して、地域活動のPDCAサイクルをまわすことを支援します。

元気カルテ

元気カルテ■ 元気カルテ

元気カルテは地域のデータを分野横断的に可視化して表示するアプリケーションです。元気カルテはBIツール (Business Intelligence: 組織のデータを、収集・蓄積・分析・報告することで意思決定に役立てる手法や技術) を実行環境として利用しています。元気カルテはGoogleデータポータルとMicrosoft Power BIを利用して可視化をサポートしています。

地域のデータを都道府県や市区町村の平均と比較することで、地域コミュニティの相対的な強みと弱みを把握することと、指標の時系列の推移から地域の変化の方向性を把握することが可能となります。これらの分析結果から、地域が取り組む課題の検討を支援します。

分析画面はPDFでダウンロードして印刷できるため、この分析結果を地域で利用するためにパソコンやインターネット環境は必要ありません。現時点でデータ分析結果を地域で活用するために紙媒体で情報を展開できることは、現場での現実的な運用方式として重要であると考えています。

元気マップ

元気マップ■ 元気マップ

元気マップは地域のデータを地図上に表示して可視化するアプリケーションです。元気カルテでは都道府県や市区町村との比較でしたが、元気マップでは近隣の地域との比較をします。

健康やスポーツ、教育、ボランティア活動など、地域づくりに関連する指標には様々な要因が影響します。公共交通機関と歩行時間、運動施設と運動時間、学校までの通学時間と部活動の関係など、地理的な状況と地域コミュニティの関連性を俯瞰することができます。

元気マップはデータを地図上で可視化するためにKML形式のファイルを出力します。KML形式は多くのGIS(地理情報システム)に対応しているため、地方自治体が保有する既存のソフトウェア資産を活用した情報環境の構築が可能となります。

■ 今後の展開

このシステムの利用を通じて、地方自治体や地域コミュニティでデータを活用する方式の実現可能性の検証をしていきます。また、データ基盤の汎用性や元気カルテと元気マップの利用性について改善をして、他の地方自治体への横展開を推進する予定です。

■ 新型コロナウイルスの後の世界に向けて(代表理事 御園愼一郎)

新型コロナウイルスの猛威が吹き荒れています。

昨年末に中華人民共和国武漢市で発症例が確認されたこのウイルスは1月に入るとあっと言う間に中華人民共和国全土に蔓延。2月には日本を含むアジアに、2月末にイタリアで爆発したと思ったら瞬く間にヨーロッパからアメリカへと拡散しました。このパンデミック状態を受け欧米はじめ多くの国は外出禁止など私権制限を伴うロックダウン(都市封鎖)に踏みきっています。そして我が国でもついに「緊急事態宣言」が発令されました。この措置は、欧米諸国のようにロックダウンを法的に強制するものではありませんが、人々の行動はこれまで以上に制約され他人との接触の機会が大幅に減少することになります。食料品の調達など必要最小限の外出以外は自宅に留まることが要請されていますが、それ以上に目に見えないウイルスの恐怖もあり日常の行動は大きく制限されたものになってしまいました。これまでの生活がガラッと変わってしまったのです。このような状況は容易に解消されることはないと予想せざるを得ません。ワクチンが開発され普及するかあるいは効果的な薬品が利用できるようになるまで半年、1年あるいはそれ以上の期間が必要とされるでしょう。地球上のほぼ全ての人類がこれから相当に長い期間行動の制約を受けた状態で生活をしてゆくことになります。この間に起こる社会の変化はどのようなものでしょうか。これまでのようなコミュニケーションが取れなくなった中で生じる一人ひとりの意識や価値観の変化は地域社会を構成するコミュニティのあり方、国家のあり方、経済活動のあり方をはじめとして人間社会のすべてがグローバル化を前提として構築されてきた今までのものとは大きく変わってゆくと予想されます。

そんな中で地域社会を構築するコミュニティ、人と人の絆のあり方がとても気にかかります。人々が心豊かに生活してゆくためには手を携えて暮らしてゆく仲間の存在が不可欠です。この仲間のつながりをコロナウイルスという凶器が今まさに切断していると言っても良いのではないでしょうか。このコロナウイルスの影響が解消された後に弱められてしまった、あるいは崩壊してしまった地域の絆をどのようにして復元させたらよいのか。地域の人々が心豊かに暮らせる社会を作るためにはどんなことをしていかなければならないのか。このことを考え有効な手立てを提示してゆくことは地域社会活性化支援機構の本来の役目だと認識しています。「新型コロナウイルスの後の社会」を想定しその社会がこれまで私たちが暮らしてきた社会よりさらに良いものにするために求められるものは何か?私たちは今そのことの協議をしています。志を同じくする方は多くおられると思います。

パンデミックというピンチをより良い地域社会づくりに向けてのチャンスとするために一緒に知恵と力を合わせていきましょう。

■ 本件に関するお問い合わせ先
一般社団法人地域社会活性化支援機構
東京都千代田区麹町3-4トラスティ麹町ビル3F
電話:03-3265-8505
メールアドレス:contact@chiiki.or.jp
Web:https://chiiki.or.jp

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