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描くことでまちと出会う ―MEET!ポートサイド

秋のはじめ。斬新なアートオブジェがあちこちから顔をのぞかせ、ビル群の間からはところどころ海辺が見えています。その中を、大人たちを引っ張って、こどもたちが駆けてきました。

この日開かれたのは、ヨコハマポートサイドまちづくり協議会が主催する「アートスケッチ部」の第2回。ストローやアルミホイルなどの身近な素材を自由に使いながら、まちを描く――そんな時間を楽しむ取り組みです。

▲活動日の様子 (10/18 編集部撮影)

MEET!ポートサイドとは

ポートサイドエリアは、「アート&デザインの街づくり」という開発コンセプトで生まれた、横浜駅から徒歩数分の、住宅・商業・オフィスが集まる複合市街地です。エリア内の各所でアート作品に出会うことができるほか、「ヨコハマポートサイド街づくり協議会」を中心とした、アート&デザインを楽しむ活動が続けられています。

「MEET!ポートサイド」は、そんなエリアで始まった、アートを通じてまちとつながるプロジェクトです。住民参加型のワークショップと、展示会の2軸で構成されており、ワークショップで生まれた作品を、展示を通して広く共有する事で、参加する人も訪れる人もアートを楽しめるよう計画されています。
そのワークショップの一つが、この「アートスケッチ部」です。ポートサイドに住まう人々を中心として、紙と絵の具を携えて、日常的な風景を見つめ直す。自由に表現する場を通し、絵を描く楽しさや、新たなポートサイドとのつながりを生むことを目指しています。

▲上:今日の流れを説明するハシグチさん/下:広場に向かう参加者の皆さん

まちと向き合う時間が流れるアートスケッチ

会場はホライゾン学園コミュニティーセンター。昼下がりの時間、こどもたちは早くも絵の具を手に取り、外に出て行く時間を楽しみに待っています。

まずは、講師のハシグチハルカさんからの事前説明が始まりました。ハシグチさんは横浜在住のイラストレーターです。人物や風景を柔らかく大胆に描く作品を得意としています。

この日は地区の中心にあるパブリックアート『Family』のある広場に足を運びました。広場に着き、好みの場所を探したこどもたちは、思い思いの場所に腰掛けて準備をしていきます。早い子はすぐに鉛筆をとり始めました。大人たちも、最初はこどもたちの準備を手伝っていましたが、ひと段落すると、さっそく自分の紙に筆を走らせていきます。

▲アート作品をいろいろな角度で眺めていく

しばらくすると、広場の中はすっと静かになりました。

車の走る音が通り抜けていきますが、描いている皆さんはほとんど動きません。紙と目の前のパブリックアートにかわるがわる目を移し、自分の目で捉えた風景をひたすらに描き起こしていきます。

時々、描いている傍にそっと寄っていき「ここが大事なんだね。」「すてきな描き方だと思う!」と声をかけるハシグチさんの姿が。

こどもたちは始終制作に夢中で、途中でパレットの絵の具がなくなると急いで補充しまた描き始めていました。大人たちは、真剣に紙と絵の具に向き合ったり、こどもたちの描きっぷりに驚いたり、様々な表情をしていました。

そこには、一人ひとりが没頭して風景と向き合う時間が流れていました。通行人たちも足を止め、遠目から紙をのぞき込んで、関心深いように頷きながら通りすぎていきます。

▲真剣にアートスケッチに打ち込む参加者の皆さん

1時間ほどスケッチを楽しんで終了の時間へ。片付けつつ、「どんな絵が描けた?」と言葉を交わしながら、学園へと戻っていきます。
参加者たちがテーブルに広げた絵には十人十色の風景が広がっていました。まわりの緑も入れ込んだ風景を描き込んだ作品、中心の青いオブジェだけを切り取った作品。黄色いオブジェを中心に据え、周りを広場の赤っぽい石畳で囲った大胆な作品もありました。

第1回ワークショップで作った手作りの額に入れていくと、それぞれの視点で描いた『まち』が映し出されていました。「このシャボン玉を使って描いたところ、すごくキレイ。」「思い切った絵だね…!」互いの作品の感想を話しながら、こどもたちにも保護者たちにも笑顔がこぼれていきます。

最後には皆で記念撮影をして、解散しました。

▲出来上がった作品を前に、気になった風景などについて話す

自分で表現するということ

『MEET!ポートサイド』では、「アートスケッチ部」だけでなく、写真を撮るコツを学びながら街歩きをする「まちかどアート写真部」、感じた街並みをからだで表現する「うごくアートダンス部」といった、様々な手法のワークショップが行われました。どれも大切にしている要素は、アートを通して“ポートサイドにであう”こと。ポートサイドエリアのテーマであるアートを活かし、日常の風景に改めて向き合う試みに、エリアマネジメントらしさを感じました。

住まう人それぞれの感性から、自分のまちを再解釈し、表現して楽しみ、周りにも伝えていく。このゆるやかな関係性こそが、30年もの間続いてきたポートサイドエリアの“新たな関係づくり”に繋がっているのかもしれません。

▲絵と一緒に映る参加者の皆さん

活動の詳細はこちら↓

MEET!! ポートサイド ~ポートサイドに会いに行こう~ https://yokohamaportside.com/topics/670/

・ヨコハマポートサイド協議会 https://yokohamaportside.com/

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