域課題の解決やまちづくりにおいて、近年注目されているのが「若者の参画」です。特に高校生・大学生など若手プレイヤーが主体となって地域に関わるプロジェクトは、従来のエリアマネジメントとは異なる視点やアプローチを生み出しています。
人口減少や担い手不足が進む中、若者が地域と関わることは、単なるイベント参加にとどまらず、将来的な関係人口や地域プレイヤーの創出にもつながる重要な取り組みとなっています。
若者×エリアマネジメントが注目される背景
エリアマネジメントでは、地域コミュニティの維持や賑わい創出に加え、人口減少に伴い「担い手不足」が大きな課題となっています。 一方で、近年は探究学習や地域連携教育などローカルと教育を結び付け、若者が地域に関わる機会が増加。SNS発信や企画力、コミュニティ形成など、若者ならではの強みを活かした取り組みも広がっています。 また、短期的なイベント参加だけではなく、拠点運営など、継続的な地域参画へ発展する事例も増えています。活動を通して地域への愛着を持ち、エリアマネジメントを進める「新たな担い手」として期待されています。
本記事では、過去のPR TIMESなどで発信された事例をもとに、若者とエリアマネジメントが関わる取り組みをピックアップします。
中泉地区 シャッターアートプロジェクト(静岡県磐田市)

関わる若者
磐田市内高校美術部
概要
静岡県磐田市の中泉地区では、高校生による提案をきっかけに、商店街の空き店舗シャッターへアートを描くプロジェクトを実施。景観改善と賑わい創出を目的としており、高校生が実際のまちづくりへ関与する事例です。提案だけにとどめず、実際のプロジェクトとして実現している点も、高校生の主体的な参画を生み出しています。
ポイント
・空き店舗活用
・景観形成
・高校生参画
(出典:プレスリリースより)
地域の学生が地場企業のリアルな課題に挑む実践型共創プログラム「Coyage presented by KDDI×ATOMica」(宮崎県)

関わる若者
宮崎県の大学生8名
概要
地域の学生が地元企業の課題解決に挑戦する実践型プログラム。第一弾では、宮崎県の老舗漬物企業と学生が共創し、商品開発や販売企画を実施しています。コワーキング拠点を活用しながら、地域企業と若者の接点を創出するモデルです。
ポイント
・地域企業連携
・共創コミュニティ形成
・地域人材育成
(出典:プレスリリースより)
ARミライナビ基山(佐賀県基山町)

関わる若者
東明館高等学校の探究ハウス1年生
概要
授業の一環として 高校生がノーコードのAR技術を活用し、地元商店街の魅力を発信するプロジェクト。店舗紹介コンテンツを制作し、QRコードを通じて地域来訪者へ情報提供を行っています。探究学習と地域活性化を接続した取り組みです。
ポイント
・デジタル活用
・商店街活性化
・観光導線づくり
(出典:プレスリリースより
若者目線でリアルに地域の魅力を発信するプロジェクト「LOVE@(ラブアット)」(長崎県長崎市)

関わる若者
WEGOインフルエンサースタッフ
概要
アパレルブランドWEGOが展開する、若者目線の地域発信プロジェクト。第一弾として長崎市と連携し、若者が“リアルに感じた地域の魅力”をSNS・動画・ファッションカルチャーを通じて発信しています。観光誘客だけでなく、地域への愛着形成も目的としたプロジェクトです。
ポイント
・地域ブランディング
・若者視点の情報発信
・シティプロモーション
(出典:プレスリリースより)
岩手県宮古市の高校生と連携し、岩手県の美しい海を守ることを目的としたプロジェクト「いわて海ごみゼロ大作戦 in 宮古 ~エターナルグリーンの海を守る!~」 (岩手県宮古市)

関わる若者
岩手県宮古市の高校生
概要
岩手県宮古市の高校生が、地域の象徴である「浄土ヶ浜エターナルグリーン」の海を守ることを目的に、海洋ごみ問題に取り組むプロジェクトを実施。フィールドワークや清掃活動に加え、間伐材を活用したコースターや地元企業と連携したオリジナルいかせんべいを企画・販売しました。販売会では、生徒たち自身が来場者へ海洋ごみ問題について説明を行い、地域環境への意識啓発を実施。単なる環境学習にとどまらず、地域資源・地元企業・来場者をつなぐコミュニティ形成型の取り組みとなっています。
ポイント
・地域環境保全
・地域資源活用
・若者主体の地域運営
・地域コミュニティ形成
・サステナブルな地域ブランディング
(出典:プレスリリースより)
エリアマネジメントとの接続
これらの事例に共通しているのは、若者が「参加者」ではなく、企画・運営を担う主体として関わっている点です。
エリアマネジメントの観点から見ると、
・担い手の裾野拡大
・地域との継続的な関係構築
・新しい地域価値の創出
といった効果が期待できます。
まとめ
若者と地域の関係は、単なるボランティアやイベント参加にとどまらず、エリアマネジメントにおける新たな担い手づくりへと広がっています。 特に近年は、デジタル技術の活用など、若者ならではの視点を活かした取り組みが増加しています。 人口減少や担い手不足が進む中で、若者を「未来の地域プレイヤー」としてどう巻き込んでいくか。今後のエリアマネジメントにおいても重要なテーマとなりそうです。
(執筆:エリマネこ編集部 小林 帆菜)


